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パッシブ3D用電動フィルタホルダーの製作
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HAL

hardware review of home theater and self-made devices

パッシブ3D用電動フィルタホルダーの製作


 

Motorized Filter holder for passive 3D with dual projector

   
    filterholder001    
    Summary    
   

In this article, I described about DIY motorized filter holder for passive 3D with dual projector. It consists of geared DC motor, motor controller, passage sensor, Ethernet controller and remote control boxes or iPad. With remote controller, I can move the projector filter for passive 3D by one action. Its important for tuning for passive 3D that its easy to change the envioronment of components.

   
    Key features    
   

1. DIY motorized filter holder for passive 3D with dual projector.
2.Attachment and removal of a filter became very easy.

   
    オリジナルビデオ 「デュアルプロジェクターによるパッシブ3D用電動フィルタホルダー」
 youtubehalchannelfig1
   


パッシブ3D用電動フィルターホルダーの製作

 

INDEX

1.はじめに 
2.システムの概要と設計    
3.制御部と駆動部の製作  
4.制御部ケースの製作  
 
5.DCモーター及びコントローラー    
6.通過センサー   
7.IP Power 9222 
8.箱型有線リモコンの製作 
9.ラックマウント型有線リモコンの製作 
10.iPadによるWi-Fiコントロール 
11.実際の動作 
12.最後に 
13.関連記事  
 

1.はじめに

デュアルプロジェクターでパッシブ3Dを行うにはプロジェクター側にフィルターが必要です。パッシブ3D方式にもいくつか種類があります。以前、円偏光方式(RealD)を紹介しましたが、その他にもInfitec, Dolby3D等の波長分割方式があります。方式ごとにフィルター大きさ・形状等が異なります。フィルターホルダーも多種のフィルター形状に対応すべく設計してみました。「Stack 5D dual projection system」http://monolith-theater.net/hal/?p=14993

また方式によってはプロジェクター自体の調整やフィルターの有無での映像確認も頻繁に行います。その際、いちいちプロジェクターサイドに足を運んで作業するのも労力を要すので、フィルターホルダーを電動化してみました。有線リモコンに加えて有線LANやiPadからのWi-Fiコントロールも可能な電動フィルターコントロールシステムです。

 

2.システムの概要と設計

要はDCモーターでフィルターホルダーを左右に動かし、適切な位置で止める装置です。左端の位置ではプロジェクターの光束がフィルターにかからず、右端ではフィルターを通過します。用途としては前者はスタック2D投射モードで2つのプロジェクターから同じ映像を出力します。後者は1つは右目用、1つは左目用の映像を出力し、専用メガネで分離するパッシブ3D投射です。これはRealDやIMAXなど多くの劇場で使われているのと同様の業務用3D投射方式です。一般民生用で採用されているシングルプロジェクターで3Dメガネにシャッターのあるアクティブ方式とは異なる方式です。下に電動フィルターホルダーの動作の様子を動画にしてみました。


制御装置にはモーターコントローラー、通過センサー、IPコントロールが可能なリレーなどを使っています。これらは全て通販で基盤やパーツを購入しオリジナル回路を組んでいます。ケースはアルミとアクリルの自作です。リモコンは有線をプロジェクター側と視聴位置に計2つ、またHTTPプロトコルを受け付けるパーツを用いて、iPadからのWiFiコントロールが可能な仕様に設計してみました。

filterholder0021 

以下はパーツの紹介と自作の過程です。

 

3.制御部と駆動部の製作 

コントロール基盤や駆動部は以前紹介した自作の木製プロジェクター設置台上部に取り付けています。

「デュアルプロジェクター設置台の自作」 http://monolith-theater.net/hal/?p=12942 
「スタック2Dプロジェクターの調整」 http://monolith-theater.net/hal/?p=13190 

コントロール部だけ19インチラックとして独立させる事も考えましたが、修正が容易な上部に組みつけています。フィルターホルダーと制御部を一体型として製作しています。自作フィルターホルダー本体は以前、RealD偏光方式で紹介したものと同様です。「デュアルプロジェクター用偏光板」 http://monolith-theater.net/hal/?p=13986 横方向のスライドガイドは、ホームセンターで購入できる引き出し用のレールを上下2本使っています。

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4.制御部ケースの製作

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基盤などを収納するケースはアルミとアクリルの端材を使いまわして製作しています。プロジェクター設置台に合わせ必要最小限のスペースしか確保していません。基盤上のLEDなど動作確認のためアクリルのカバーをつけています。設置台とは3点で固定しています。

 

5.DCモーターおよびコントローラー

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内部にギアが組み込まれている低回転でもトルクの強いギアードモーターを使っています。TUKASA Elecronic geared motor TG-47-FU-64-KA http://www.motionmart.com/products/pdf/tsukasa/dc_geared_motor_eng.pdf 3mmネジでL字のアルミアングルに固定し、ラックアンドピニオンギアを動かしています。ラックギアはKHK製SR1-300 http://www.khkgears.co.jp/khkweb/search/sunpou.do?indexCode=21&lang=ja です。

DCモーターコントローラーは共立エレショップの製品(DCモーターコントローラー2)を使用しました。DC8.4~27Vの入力で平均3Aの容量を持ち、正転・逆転・ブレーキ・PWM方式の回転数制御が可能です。またそれぞれ引き出し端子を備えています。

filterholder0311http://eleshop.jp/shop/g/g402040/

 

6.通過センサー

通過センサーはRPEパーツ社の「通過センサー2」 を使用しています。これが結構多機能で面白い製品です。940nmの赤外線を使用した遮断型検出装置で遮断物体検出時に閉・開いずれかのリレー出力ができます。またトリガーモードが3種あり、1レベルトリガ、2.エッジトリガ、3.フリップフロップの中からジャンパスイッチで選択できます。今回はエッジトリガモードを使用しています。これは遮光を検出するとリレーがonとなり更にタイマー設定で自動でoffに復帰するというモードです。DCモーターコントローラーのブレーキ入力に接続しておくと定位置で出力をoffにすることができます。今回の目的にはうってつけでした。電源はDC12Vです。

filterholder032 http://rpe-parts.co.jp/shop/64_2855.html

 

7.IP Power 9222

ネットワーク経由で電源やリレーをコントロールするキットです。AVIOSYS社 http://www.aviosys.com/index.html の製品でクレストロン等にも利用されているこの種の定番品です。出力と入力形式で多種のバージョンがあります。パーツとして利用すれば非常にコストパフォーマンスの高い作品ができます。家庭用コンセントのネットワークコントロール用途で購入しておいたものですが、今回リレー機能を利用するため流用しました。Webサーバ機能を持っていてHTTPプロトコルを受け付けます。IPアドレスはプライベートを自由に設定でき、またルーター超えも可能な汎用性の高い製品です。Nomal closeとnormal openが4chずつ、計8chリレー出力できます。定格240V/AC, 60V/DC 12A AC/DCと十分すぎるスペックです。秋月でも購入できます。   http://akizukidenshi.com/catalog/g/gK-02328/

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左はIP Power 9222, 右はそれに加えて前述した「DCモーターコントローラー2」と「通過センサー2」を自作ケースに実装した様子。

 

8.箱型有線リモコンの製作 

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珍しく既製品のケースを使ってみました。ハンドルはタカチ製です。モーメンタリースイッチはモーターコントローラーの引き出し端子に接続、位置情報を示すLEDは板状スイッチを経由しています。(動画参照)リモコンと本体の接続は16芯マルチケーブルとコネクタで自作しています。

 

9.ラックマウント型有線リモコンの製作

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内部は上の箱型有線リモコンと同じです。視聴位置にあるので遠隔操作できます。ミドルアトランチックの19インチブランクパネルを加工しています。http://www.middleatlantic.com/ 本体との接続は箱型と同様マルチケーブルと16ピンコネクタです。

10.iPadによるWi-Fiコントロール

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この電動フィルターホルダーはネットワークからアクセスできます。7.で紹介したIP Power 9222を利用しています。上はHTTP接続している様子で、タイマーなど細かいコントロールが可能です。もともと業務用品や家電製品を制御する目的で作られています。またデフォルトGUIから様々なカスタマイズを施したソフトウエアも入手できます。DHCPとプライベートアドレスを正しく設定できれば、iPadからのアクセス即ち無線コントロールもできます。アクセスするにはIDとパスワードが必要です。

11.実際の動作

動作の様子は上に示した動画に記録しています。3分41秒です。手元のリモコンやiPadでコントロールできるのでとても便利です。http://www.youtube.com/watch?v=1FPi0Fb5RFA

 

12.最後に

国内の市販プロジェクターは全てアクティブ方式ですが、劇場ではパッシブ方式も珍しくありません。パッシブ3D方式にはちらつきがないという大きな長所があります。プロジェクターが2台必要ですが、3Dの美点に加えスタック2Dの美しさも見逃せません。今回の電動化はパッシブの調整を容易にする点に加え、スタック2Dへの切り替えもワンタッチになります。

ただしデュアルプロジェクターの調整は非常に難しく、また市販品もないのでおおむね自作の積み重ねになります。電動フィルターホルダーの製作も簡単ではありませんでしたが、出来てしまうとあまりに便利で、調整のためにはなくてはならないものに感じます。難易度的には自作PCと変わりません。情報収集に多くの時間を要しています。市販品はなくオーダーすれば10万では済まないと思います。海外でも同種の作例はないようです。

動作は安定しています。製作して2ヶ月ほど経過しましたが、誤動作は一切ありません。経費も1万円強と自作ならではのコストパフォーマンスの高さです。

なお今回使用したフィルターは波長分割方式のパッシブ3D用です。シルバースクリーンが必要な偏光方式とは違いホワイトスクリーンで使用できる優れものです。いずれ詳細を掲載する予定です。

 

13.関連記事

パッシブ3D

デュアルプロジェクター

3D




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