Intel InTru3D by Core i7 2600K
Core i7 2600Kによるblu-ray3D
INDEX 1.はじめに |
1.はじめに
NVIDIAはNVIDIA 3D VISION および3DTV Playで, RadeonはAMD HD3Dで、いづれもブルーレイ3Dに対応しています。IntelはClarkdaleからCPUにGPUの機能を統合、現在は第二世代のSandy Bridgeになり更に性能を上げています。Sandy BridgeはInTru 3Dという3D機能を持っています。H67等の対応チップセットと組み合わせると、ビデオカードを必要とせずブルーレイ3Dの再生が可能です。今回はCorei7 2600k(Intel HD Graphic3000)を使ってブルーレイ3Dを再生してみました。
2.ASRock H67M-ITX/HT
メーカーサイト:http://www.asrock.com/mb/overview.jp.asp?Model=H67M-ITX/HT
Mini-ITXでSATA3、WiFi、リモコン、アナグリフめがねまで同梱されています。ボード上の部品をみてもASUS、GIGA、MSIなどに引けをとらない豪華な仕様になっています。ASRockはASUSの子会社です。今回初めてASRockを使ってみましたが、使いやすく細かいところまで配慮の行き届いた製品です。特に問題なく安定して動作します。
DVIとHDMIに加えUSB3.0、eSATA、WiFiのアンテナ端子が装備されています。
型番のとおりHTPC用途に適したリモコンが付属。これはS5復帰も可能な優れものです。ドライバCDの内容は標準的です。
3.セットアップ
PCハードウエア仕様一覧 | |||
OS | Windows 7 Ultimate x64 | ||
MB | ASRock H67M-ITX/HT(H67) | ||
CPU | Corei7 2600K | ||
SSD | Plextor PX-64M2S(AHCI) | ||
Memory | Corsair CMX6GZ3M3A1600C9 (2GBx2) PC3-12800(DDR3-1600MHz) |
||
PSU | Super Flower SF-1000R14HE | ||
Blu-ray Drive | Pioneer BDR-S05J (firmware 1.08→1.09) | ||
CPU cooler | retail in box | ||
3D 関連 | |||
primary monitor(3D) | Mitsubishi RDT233WX-3D | ||
VGA | Intel HD Graphics 3000 | ||
Blu-ray3D Player | PowerDVD11(1719), TotalMedia Theater(187) | ||
AV機器の構成。偏光3DモニタはRDT233WX-3D。モニタとAVアンプの接続はマザーのDVIとHDMIから。
ディスプレイアダプタはCorei7 2600KのHD Graphicsを使っています。AVアンプDHC80.1は拡張デスクトップとして設定。
サウンドのプロパティにはロスレス音声のコーデックが表示されています。
4.PowerDVD11とTotalMedia Theater5の設定
ブルーレイ3Dの再生はPowerDVDとTotalMedia Theaterを使っています。偏光3Dモニタに対応した設定は前回と同様です。
「偏光3DディスプレイRDT233WX-3Dによるblu-ray3D」http://monolith-theater.net/hal/?p=12283
5.InTru3Dのパフォーマンス
4つのタイトルを視聴してみました。Cloudy with a chance of Meatballはこのブログで以前よりテストディスクとして使用しているものです。ディズニーデジタル3Dは非売品、Tronは非常によく出来た映像です。ロスレス音声の検証はsuperHiViCASTを使っています。「ブルーレイベンチマークソフトウエア」http://monolith-theater.net/hal/?p=3179
3D映像でもロスレスビットストリームは問題なく動作します。非常に安定しています。第一世代Clarkdaleでは時にやや不安定な動作がありましたが、第二世代Sandy BridgeではNVIDIA 3DTV Playと同様全くストレスを感じません。これはもう家電レベルの安定性です。
上の図ではタスクマネージャを同時に起動しています。ソフトウエアの情報表示ではDTS-HD MSTR Pass Throughと表示され、アンプ側でデコードしている状態です。偏光3Dではactive3Dのようにフルスクリーンである必要はなく、任意のサイズで3D表示できます。
3D表示でのCPU利用率はPowerDVD,TotalMedia Theaterともに3%前後で推移します。PDVD、TMTのチャプター切り替えや特殊再生など操作系も安定しています。
3D動画の印象はGTX460によるNVIDIA 3DTV Playとほぼ同等です。
「RDT233WX-3Dのブルーレイ3D再生品質」http://monolith-theater.net/hal/?p=12283#quality
6.最後に
Corei7 2600Kによるblu-ray3D movieの動作にこれといった欠点は見当たりません。再生ソフトウエアが優秀なのはもちろんですが、InTru3Dはロスレス音声のパススルーなど音声系の出力も問題なく3D再生を余裕を持ってこなしているように感じます。
またマザーがmini-ITXなのでVGAの不要なシステムは非常にコンパクトに仕上がります。WiFi付で、リモコンでシャットダウン状態からの起動もできます。オートログイン設定しておけばとても便利です。3D対応HTPC、デスクトップ3Dとしてはベストの構成と感じます。
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LTG @ CES 2011 - Overview and Details on Intel’s InTru3D
この記事は2012-05-23に更新しています。初稿に加えた重要な変更箇所は赤で記載。
Shuttle さん
H67M-GE/HT での動作OKですね。現時点ではIntelでの構成が最も効率的、スマートでコストパフォーマンスもいいと思います。いわれるとおり、2600kの動作の機敏さには驚きますね。確かにクーラーの選択は難しいです。120センチファンが付く静音モデルがベストかもしれません。いつもコメント頂いてありがとうございます。
こんにちは。
いつも新鮮で先を行く記事、楽しみにしています。
STOPエラー多発で、どうしようもなくなったので、この記事を参考にさせていただき、HTPCをリニューアルしました。PCケースがMimi-ITX非対応のため、やむなく H67M-GE/HT にしました。CPU はご紹介のとおりCore i7 2600K にしました。Z68のニューモデルも気になったのですが、Mimi-ITXのみのリリースだったので見送りました。
これまではXonar HDAV1.3 と RADEON 5450 の2系統でアンプへ送り出していて、配線がやや煩雑でしたが、これですっきりです。コマ落ちもなくなりました。CPU替えたことによって何といってもWindowsの起動の速さ、セキュリティ更新の速さに感動しているところです。Xonar HDAV1.3 はドライバ読込とリレー制御?で起動に少々イラっとすることありましたが、これで解消です。家電並みの速さにしたいところです。blu-rayレコーダー持ってないので正確には起動速度とかわからないですが。。。
私の場合、再生用PCが視聴位置から1mくらいしか離れていないので、CPUファンの音が若干気になります。ケース内に収まるクーラは限られるのでこれから探そうと思います。
こちらの記事を読んでリニューアルできたことに感謝して書き込みさせていただきました。
Shuttle さんお久しぶりです。みていただいてありがとうございます。
PC用3Dモニターの価格がもう少し下がってくれば、自作PCでの3D環境も入手しやすくなると思います。
このシステムは今まで組んだ中でもパフォーマンスがよく、非常にコンパクトで操作性もいいのでお勧めです。
CPUクーラーは純正です。非常に静かです。これでもCPU温度は上がっても40℃台なので、CPUが優秀だと思います。サードパーティ製のクーラーで静音ファンをつけても純正とそれほど変わらないかもしれません。偏光パッシブ3DでのNVIDIA. 3DTV Play, Intel InTru3Dと掲載したので、次回はAMD HD3Dを書いてまとめてみます。
素晴らしいです。
うちには3D再生環境が未だないのですが
これだけコンパクトで安定性があって、リモコンでオンオフできるとは。
CPUクーラーは純正でしょうか?ケースにもよると思いますが静音性とかはいかがでしょうか?