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Rubidium Frequency Standard: LPRORB-02

LPRO-101という産業機材から取ったリサイクルルビジウムユニットを使用し、計測選別校正を施した10MHz基準周波数発振器です。通販で購入、サイバーシャフト株式会社が製造しているものです。品名はRIBIDIUM FREQUENCY STANDARD, 型番はLPRORB-02。また別売の直流高品質電源 Pure Power Supply も同時に購入してみました。

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10MHz ルビジウム発振器
iCLOCK : Rubidium Redundant Reference Audio Maser Clock
Antelope Isochrone 10M (ルビジウム発振機)
Antelope Isochrone Trinity (水晶発振クロックジェネレーター)
Master Clock Generator Shooy-out (クロックジェネレーターの比較試聴)

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右がLPRORB-02、左が専用電源 Pure Power Supply

 INDEX

1. 購入経緯
2.特徴と仕様
3.動作
4.音質など
5.EXTRA DEVICE

1. 購入経緯

ルビジウムで検索をかけていたら偶然に見つけたオークションサイトで落札したものです。10MHz出力を持つオーディオ用としてのルビジウムクロックジェネレータは少なく、またプロオーディオ用は高価です。高めのオーディオアクセサリーくらいの価格だったので購入してみました。常時購入できるわけではなく、ユニットの流通状況に応じて不定期に出品されているようです。

2.特徴と仕様

調べてみると、もともとCDMA方式の携帯電話中継器を同期するのために中国で使われていた米国製の周波数基準用の発振器の中古品を使った製品のようです。ネット上ではアマチュア無線の愛好家が再利用しているケースが多いようです。周波数確度に関しては評判は悪くありません。LPRORB-02はオーディオ用にセットアップされた例です。サイバーシャフト社によると「対応確認機種:ESOTERIC G-03X, G-0, G-0s, G-25U, Antelope Audio Isochrone OCX等」となっています。

ルビジウムユニットの製造メーカーのマニュアルです。
DATUM 社LPRO-101 (LPRO-101のメーカーpdf ファイル)
DATUMと同様のモデルはEFRATOM社ブランドにもあり、最終的にSymmetricom社に吸収されているようです。
2000年あたりの製造と思われ、定期的校正が必要かもしれません。

中古の発振器を内蔵していることもあり、その仕様や取り扱いについて詳細な記載があります。オリジナルの立派な8ミリ厚アルミケースに収められ、試験成績書が添付されています。「セシウム1次周波数標準5071Aで校正し、オーディオのマスタークロックジェネレーターでの使用する際に特に重要な項目である位相雑音(ジッター)およびアラン分散をAgilent社最高峰タイムインターバルアナライザーE1740Aにより計測している」との事です。以下はサイバーシャフト社の説明です。

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————————————————————————————————————————以下説明文より抜粋

ルビジウム発振器仕様

出力周波数:10MHz 起動後1時間以降にて連続発振周波数が誤差±0.8mHz以内 ( 24時間以降±0.5mHz以内 )
出力レベル:0.55Vrms±.05Vrms/50Ω(約1.6VP-P/50Ω)
出力端子 :多治見無線電機製 BNCコネクター テフロン絶縁体仕様 配線材には、高品質1.5D-HQ SUPER使用
本体サイズ:W180xD230xH86(突起部含む)

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メーカーの検品の様子を示す写真。

ルビジウムユニット校正機器/試験内容

1次周波数標準:HP5071A (NICTによるJCSS校正済、セシウム) 各計測器の基準クロックとして使用。基準分配にはAgilent5087BおよびHP5087Aを使用。1次周波数標準は、他の3台のセシウム発振器(HP5071A、DATUM CS3/FTS4040)により常に基準の監視。
周波数カウンター:Agilent 53132A(校正済)2台、Agilent53131A 4台、HP53181A 4台 出品用ルビジウム発振周波数トレンド測定
タイムインターバルアナライザー:E1740A・E1725A+OPTION242/243(校正済) アラン分散・位相雑音(ジッター)測定
スペクトラムアナライザー:Agilent E4402B(校正済) 2次以降高調波レベル<60dBの確認および出力パワー仕様内の確認
1GS デジタルオシロスコープ:横河 DL7100 出力波形の確認 

Pure Power Supply

大容量コンデンサー搭載の低リプルオリジナル回路。DC出力段の直前に、幻のBlack Gateコンデンサー(Rubycon)を周波数帯吸収別に3種搭載し、電源リプルの吸収およびルビジウムユニットからの漏れノイズ吸収に威力を発揮。DC出力にはOFCケーブルとロック機構付きDCプラグを採用。整流素子には、低雑音ショットキーバリアダイオードを使用。

————————————————————————————————————————以上説明文より抜粋

3.動作

さて、説明文やデータは一切理解できていませんが、とにかくMUTEC iCLOCKの10MHz入力端子につないでみました。動作が安定するまで5分程度かかります。能書きどおりきちんとロックするので実用上問題ありません。

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MUTEC  iCLOCKのディスプレイ。iCLOCKはGPS入力を2つ備え、LPRORB-02は入力2(GPS2)に入れている。
10MHzでロックしている様子。

設置は自作のトレイに収め、これまた自作の19インチラックにマウントしています。

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自作19インチ2Uラックマウントトレイに収まったLPRORB-02。

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自作19インチラックにマウントしたLPRORB-02。本体と電源のブルーLEDが点灯している様子。

4.音質など

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システムにデジタル機器を複数組み込むと、どうしても質のいいクロックマスターが必要になります。MUTECのiCLOCK, 水晶発振で動作上は問題ありませんが、更に精度と品質のよいルビジウム10MHzクロックでiCLOCKを同期した音を一度聴いてしまうと、頭から離れません。
現時点で過去購入した放送業務用10MHz発振器と合わせるとこれで2機種目になります。また10MHz出力はありませんが、純粋なオーディオ用コンシューマー機ESOTERIC G-0Rbは自宅で試聴する機会があったので3機種聴いてみたことになります。

音は変化しますが、どれも同じ傾向です。聴きやすくアナログのようで、解像感が高く透明感のある音場です。音のリアリティーがぐんと増します。特に10MHz出力を持つ2機種は優秀です。ひとつひとつのデジタル機器は非常に精度の高い安定したクロックを持っていると思われますが、それを同期する効果は絶大です。AV system内でスレーブにしている機器は以下のようなものです。

dbx DriveRack4800 x2
Lynx AES16e-SRC
Lynx AURORA16
RME HDSP9632
 (旧ホームページ)
tc electronic digital konnekt x32
MUTEC iCLOCK

これで国産と米国製のルビジウムユニットを使った製品を所有していることになります。スイス製を搭載したAntelopeも気になりますが、これも一度試してみる予定です。

 

5.EXTRA DEVICE

Antelope 10M

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Sony SMC/ADA7000R: PCM<192KHz : 2ch / DSD : 2ch. AD/DA converter synchronized internal rubidium colck (for SONY recording studio only)

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この記事は2010-05-27に更新しています。初稿に加えた重要な変更箇所は赤で記載。

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