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10MHz ルビジウム発振器
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HAL

hardware review of home theater and self-made devices

10MHz ルビジウム発振器

放送通信機器用のルビジウム発振器をオーディオのマスタークロックとして使ってみました。10MHz出力でMUTECのiCLOCKを同期。それから生成される192、96kHzのワードクロックでAD/DAコンバーター、スピーカーマネージメントシステムやサウンドカードをスレーブ動作させてみました。 (動作環境はAV System Summary参照)

関連記事:
Rubidium Frequency Standard: LPRORB-02 の記事 (もう1台の10MHzルビジウム発振器)
iCLOCK : Rubidium Redundant Reference Audio Maser Clockの記事 (10MHzルビジウム発振器で同期したクロックジェネレーター)

Antelope Isochrone 10M (ルビジウム発振機)
Antelope Isochrone Trinity (水晶発振クロックジェネレーター)
Master Clock Generator Shooy-out (クロックジェネレーターの比較試聴)

rfsa001

写真中段がルビジウム発振器、下段がMUTEC  iCLOCK. 収納ラックは自作品

1. はじめに
2. 仕様と精度
3. MUTEC iCLOCKの10MHz同期
4. 音質など
5. 雑感

 

1. はじめに

オーディオで使用するマスタークロックは、デジタル機器が複数ある場合それらの動作を同期するために用いられます。デジタル機器は同期させないと時に音になりません。ちなみに最も精度の高い発振機はセシウムによるもので、人工衛星の基準時計として使われている事が知られています。ルビジウムは主に放送や通信に用いられています。オーディオでは水晶発振が一般的ですが、マスタークオリティーの高品質なデジタルサウンド処理が必要とされるスタジオなどのプロオーディオの現場では、稀にルビジウム発振の、より正確なクロックが用いられる事があります。経年変化するので正確性を維持するためには、セシウム等での定期的校正が必要です。

 

2. 仕様と精度

発生する周波数の絶対値の精度に関する表記は以下のものがあります
ppc (parts pre cent)          :10-2 (100分の一)
ppm (parts per million)  : 10-6 (100万分の1) :水晶発振
ppb (parts per billion)     : 10-9 (10億分の1) :ルビジウム発振
ppt (parts per trillion)     :10-12 (1兆分の1) :セシウム発振

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今回入手したルビジウム発振機は大手通信機器メーカーが放送局の搬出波などを制御するために作られたもので、説明書によれば、±2×10-9/10年のppb精度です。標準で瞬停防止用のバッテリーを備えています。このバッテリーも仕様どおり動作します。C-field調整機能を備えたメーカーオリジナル開発のルビジウム原子発振器を内蔵し、3.58MHz周波数合成器、10MHz増幅器、5MHz, 1MHz, 100kHz分周器, ALM回路を持っています。AC100V、DC24V入力が可能です。製造から数年しか経過しておらず、問題ない精度です。電源投入直後の立ち上がりは水晶精度でウオームアップを開始しますが、10分程度で、ルビジウム発振安定動作に入ります。

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3. MUTEC iCLOCKの10MHz同期

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MUTECのiCLOCKは非常に柔軟な同期機能を備えています。入力端子が二つありいずれも10MHzで同期できます。上の写真は入力1にルビジウム10MHzを入力している様子で、GPSと表示されます。ルビジウム発振器電源投入からしばらくはHOLD状態ですが、安定動作に入るとLOCK REF1のLEDが点灯し、ディスプレイパネルに同期周波数である10MHzが表示されます。iCLOCKは単独で水晶発振のマスターシンクジェネレーターとしての機能を持っていますが、外部入力、ここでは10MHzの基準周波数から192, 96,48,44kHzを生成するクロックシンセサイザー機能を備えた業務機です。

 

4. 音質など

以前ESOTERICのG-0Rbという民生機を使った事があります。G-0RBもルビジウム発振ですが10MHz出力がありません。同時比較ではないものの、音の傾向は似ていて、滑らかな肌触りの聴き疲れしない分離のよい音になります。

 

5. 雑感

某局の機材入れ替えで山のように出た処分品のひとつで、自作PCの筐体として利用するためネットで入手した重量売りジャンク品でしたが、思いもかけずほぼ完全に動作します。iCLOCKを通して全てのスレーブ機器が問題なくロックします。更に製造メーカーに連絡したところ、いまだメンテナンス保証付です。

ルビジウムのユニットが国産で、研究室レベルの希少価値もあります。型番で検索すると、英文の技術論文が大量に出てきます。説明書はマニュアルというよりは、Rb原子遷移制御を中心とした論文調の技術解説になっています。新品を正規に調達すれば相当な価格であったろうと思われます。こういうことは2度とないように思います。すでに現行品でもないので、残念ながらこの記事を御覧の方にはあまり参考にならないかもしれません。

以前ルビジウムクロックを製造している通信機器メーカー数社にGPSやルビジウムクロックジェネレーターの問い合わせをしたことがありますが、オーディオを対象としていないので、動作保障ができない旨の反応が大半でした。入出力のスペックも単位が異なっていたりで、確認が取れませんでした。今回偶発的に入手した通信機器用10MHzでオーディオ機器をシンクできたのは偶然だったのかもしれませんが、iCLOCKの柔軟性によるところも大きいと感じました。


この記事は2010-05-27に更新しています。初稿に加えた重要な変更箇所は赤で記載。

2 Comments

    大嶋 先生
    コメントありがとうございます。申し訳ないですが、私もよくわかりません。
    実はこのクロックはもはや入手できません。プロ機器を扱う中古機材販売業者のしかも動作未検証のジャンク品でした。大手通信機器メーカー品ですが生産も終了しています。
    クロック系の高品質な製品なら、特にセシウム系であればコンシューマー用途のものはないか、あってもガレージメーカー品です。ルビジウムを校正する業務機などは比較的精度が高いと思います。この記事を書いた頃調べた際は、高価なものは海外産で人工衛星用途であり数千万円であったような記憶があります。ハイエンドマニアが触手を動かしていました。
    現実的にはGPS補正(GPSはセシウムクロックを利用している)の効く業務用のルビジウムを検討されたほうがいいかもしれません。特に最近セシウムカッティングなるCDまで出ているようなので、スタジオ機器を当たってみるのもいいかもしれません。またオーディオ用途ではGPSで補正する東洋テクニカのルビジウム周波数カウンタの記事が以下に掲載されています。6基の衛星を捕捉できるようです。
    Rock On Pro 技術解説・読み物 http://pro.miroc.co.jp/category/techinfo/article/ のマスタークロックをみてみよう〜Chiba☆Labs 第4回!その3 。このレベルになると定期的校正や測定が重要なので業務機を検討したほうがいいような気がします。お役にたてなくてすみません。
    monolith

  • この機械は売ってるのでしょうか?セシウムクロックも売り物はあるのでしょうか?

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