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dbx DriveRack 4800 ロングランレポート
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HAL

hardware review of home theater and self-made devices

dbx DriveRack 4800 ロングランレポート

 Summary
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dbx DriveRack 4800はJBL3632-Tのデジタルチャンネルデバイダーとして使用しています。今回起動しないという不具合が出たため、メーカー保障の修理に出したものが戻ってきました。プロオーディオ製品らしく、次の日には同型の代替品が届き修理完了まで使用できます。

DriveRack4800はPCからネットワークを介してフルコントロールできるので本体に触ることは殆どありません。交換にあたり久々に本体を操作し、またコントロールソフトウエアSystemArchitectをアップデート、本体のファームウエアのアップデートを行ったのでその経緯を記録し、約2年間使用した感想を書いてみます。
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 Index
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1. DriveRack 4800
2. HiQnet System Architect 2.1
3. DraveRack4800の交換
4. ファームウエアのアップデート
5. 設定復元の確認
6. DriveRack4800の使用感
7. 容易ではない音響測定
8. 気になるスピーカーマネージメントシステム
9. 関連情報
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1. DriveRack 4800

DriveRack 4800は4in8outのスピーカーマネージメントシステムとして2台使っています。フロントスピーカーLCRはJBL 3632-Tですが、それぞれ3ウエイのマルチアンプなので、最も重要な機能はチャンネルデバイダーです。たとえばフロントLチャンネルの1入力を、高域、中域、低域に分割すると3出力になります。本来はこれ1台で4つの入力をデジタル処理して8つの出力まで出せるマルチプロセッサーです。

当シアタールームは250㎥ですが、空間がある程度以上のボリュームになると音量も上がり反響音を無視できなくなります。空間固有の定在波に加え直接音と干渉し周波数特性ではピーク・ディップが出てきます。視聴位置の出来るだけ広い範囲でフラットに近づける事が必要になります。本来スピーカーマネージメントシステムは、個々のユニットのディレイを調整したり、反射音やユニット相互の影響を少なくするするためのフィルターやパラメトリックイコライザーを設定しフラットに近づけるためのデバイスです。

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機能は多彩で説明するときりがありませんが、フィルター、エフェクター、イコライザー、ディレイの調整、ルーティングも柔軟性があります。96kHz 24bit動作ですが、外部クロックに同期します。マスタークロックはMutecのiClockを使っています。バランスアナログ入出力でも使用できますが、AESデジタル入出力を利用してデジタルのクロスオーバーとして使っています。またサウンドスクリーンや部屋の音響補正は内臓のパラメトリックイコライザーを使用しています。

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下の写真はAES入出力をほぼ全て使っている様子です。アナログは使っていません。AESデジタルラインはBELDENのD7880A-1.5DXとAF1908-1.5DX。業務用のDsub25のブレイクアウト仕様です。当初は自作ケーブルでしたが、この音を聴くと自作する気が失せてしまいます。

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 2. HiQnet System ArchitectTM 2.1

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DriveRackはSystem Architectでコントロールします。V2.1では以下の点が改善されています。

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Harman International groupの主要な機材はこのソフトウエアでコントロールできます。高機能でカスタマイズ性も高く使いやすいソフトです。定期的にバージョンアップしています。1.9から使い始めましたが、特にネットワーク関連の機能が向上しています。

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 Harman Internationalはプロサウンド機器の巨大なグループです。グループのメーカーが開発する劇場やPAで使われる主要な機器は、System Architect上で動くように作られています。

Monolith-TheaterではAMCRON(Crown)とdbxをネットワーク上で走らせています。

 

 

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 上は実際にSystem Architectを起動している様子です。DriveRack 2台とAMCRONのパワーアンプが9台、計11台の機器が認識されています。このソフトウエアだけで、各機材の調整から遠隔制御、機器の設定保存まで行えます。ここではマウントされた2台のDriveRackの1台を交換します。

3. DraveRack4800の交換

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交換前に設定ファイル(Venue file)のバックアップを行います。Venue fileはDriveRackのデータを含む全ての機器の設定条件が記録されています。Venue fileがないと唯の箱です。定期的にバックアップをとっています。どのハードウエアが壊れてもこのデータさえあれば、設定を完全に復帰できます。特にDriveRackの場合、ルーティングからフィルターまで、膨大な時間をかけて音響調整したデータを失うのは致命傷です。

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自作のラックから代替機を取り出し、修理完了品と交換している様子です。修理完了品は基盤ごと変えてあり、ほぼ新品です。交換してラインを繋いだら、まずネットワーク設定を行います。本体を操作するのはここだけです。

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UTILITYボタンを押してネットワークメニューを呼び出します。DHCPを選んでDisabledにして保存すると、LAN内のDHCPサーバーからアドレスが割り振られ、System Architectが認識します。マウントできているのを確認して、交換直前に保存しておいたVenue fileを呼び出し展開します。交換前のDriveRackがグレーアウトしているので、マウス右クリックでcopy, 新たにマウントされたDriveRackにpasteするか、Send to Deviceで本体にデータを直接送ります。

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System Architect 1.9では機器の認識がうまくいかない場合もあり、特殊なツールを呼び出したり、別途pier to pierで設定したりしていましたが、2.1はあっけなく認識します。

4. ファームウエアのアップデート

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 System ArchitectのToolsタブの中にFirmware Updateコマンドがあります。これもネットワーク上にマウントされている全ての機器のCurrentとAvailable versionが表示されるので、とても便利です。上のショットでは、二つのDriveRackの最新バージョンがあることがわかります。UpdateとRebootをチェックして実行します。Firmware Updateを行うとデータは消えてしまいます。以下の警告が出ますが、Venue fileのバックアップを確認しておけば大丈夫です。

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ログ上に以上のコメントが出れば終了です。再びデータを機器に送るかどうか聞いてくるのでSend to Deviceでデータ復帰を行います。

5. 設定復元の確認

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最後に設定を確認して交換終了です。上の設定画面では3 ウエイマルチアンプドライブのJBL3632-T, センターチャンネルのルーティング、バンドパスやパラメトリックフィルターの設定、ユニットごとのディレイの設定、クロックマネージメントを示しています。左と右チャンネルはそれぞれまた別の設定をしています。

下の写真が最終的に出力されるパワーアンプとスピーカー群です。サウンドスクリーン後ろの舞台裏です。これらの個々のスピーカーユニット全てにDriveRackが信号を割り振っています。AMCRON(Crown)のパワーアンプもSystem Architectの制御下で動作しています。

6. DriveRack4800の使用感

結局故障の原因はなんだったかわかりませんが、中断が許されない業務機のアフターサービスは迅速です。代替機が緊急車両のようにやってきます。2年間使っていますが今回の故障以外は問題なくメンテも楽です。

総合的に見てdbx DriveRack4800はとてもコストパフォーマンスの高い優秀なプロセッサーです。AES入出力で運用し、質の高いAD/DAコンバーターと連携すると、民生機では経験し得ないリアルで生々しい音になります。過去Apogee AD/DA16XやLynxを試してみましたが、Lynxのナチュラルなサウンドが気に入ってAD/DAコンバーターはAURORA16にしています。またクロックにも素直に反応し、ルビジウムG-0Rbをハウスシンクに設定すると雰囲気が変わります。

System Architectを使えば効率的に調整・制御が可能で、ファームアップやバージョンアップが手軽にできるのも魅力です。今回も特に問題なくアップデートとデーター移行を行えました。ハーマングループに限らず、プロオーディオではPC制御系が非常に充実しています。

7. 容易ではない音響測定

ただしバンドパスフィルターやパラメトリックイコライザーの設定は、音響測定結果をフィードバックしないとより正しい設定はできません。他の製品には簡易的にFFTが組み込まれたものもあるようですが、DriveRackは別途測定系を用意しないと実質上クロスオーバーなどの調整は出来ません。ここではユニット単体からシステムスピーカーの特性、部屋の反響特性などを Earthworks M-30, RME Fireface400, Smaart V6を使用して測定しDriveRackのフィルタリングに反映させています。

DriveRackを制御するSystem Architectの操作そのものは難しくはありませんが、音響測定が経験と習熟を要す部分です。音響調整だけで職業としての一分野が成り立っているほど専門化しています。劇場や大きなイベントではその道のプロが依頼されて入念な調整を行っている事も少なくありません。なかなか難しいですが、それさえクリアすれば、DriveRack4800そのものはアマチュアでも使える高機能のスピーカーマネージメントシステムです。音響測定とSmaart に関しては機会があれば別稿で書いてみます。

8. 気になるスピーカーマネージメントシステム

アレイを開発している大手のメーカーは夫々独自のスピーカーマネージメントシステムを持っています。単体での競合する製品としてはXTA, BSS, Dolby Lake、比較視聴会などで気になったのはMeyer SoundのGALILEOくらいしか思い浮かびませんが、ハーマン系とは別ラインの制御システムが混在する事を考えると二の足を踏んでしまいます。

しかし、プロオーディオ機器は、奥の深い用意周到なプログラムや制御システムがとても楽しめます。BSSは非常に柔軟な自由度の高いプログラムでしかも比較的容易です。Meyer Soundは機器がメーカーのスパコンとインターネットでつながっていて、リアルタイムでホールの特性に応じた音響制御を行う先進的なシステムを持っています。XTAはトラディショナルで堅実なメーカーですが、英国らしい整然とした劣化の無い音質には定評があり、DP448は機会があれば是非触ってみたい製品です。

XTA DP448

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Galileo

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BSS FDS-366T

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9. 関連情報

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