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hardware review of home theater and self-made devices

緊急時の太陽光自立発電法

   

Independent usage of Photovoltaic power generation

   
   

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Solar panel installed on the roof of Monolith Theater

   
    Summary    
   

Photovoltaic power generation and how to independent use in emargency is described below. Up to 1.5kW independent power generation is possible. If the sun shines, the use of television, radio,PCs, charge to carrying, refrigerator and washing machine, furthermore microwave oven will work well.

   
    Key features    
   

1. Independent use of Photovoltaic electoric power generation

   
       

緊急時の太陽光発電自立運転

 

INDEX

1.はじめに
2.自立運転モードへの切り替え方
3.停電時と通常時の運転様式の違い
4.通常運転
5.最後に
6.主要メーカーへのリンク(自立運転法)

 

1.はじめに

2011年3月11日に発生した東北関東大震災により、日本は大きな被害を受けています。私も過去大きな震災を経験し、幸いにも生き延びましたが、報道映像を視るたびに当時の悪夢が蘇ります。その時あたたかい声をかけて頂きまた助けて頂いた皆さんの御恩は忘れません。今回の震災の大きさは過去類をみない大規模なものですが、座して何もできないことは歯がゆいばかりです。諦めず頑張ってください。また不幸にして亡くなられた方に心から哀悼の意と、ご冥福をお祈り申し上げます。

震災発生以来、ネットからの発信を控えていましたが、太陽光発電の経験を思い出したので、その自立発電法を掲載してみます。震災の影響を受けられた方の中で太陽光発電設備を所有している方がおられるかもしれません。ここに記載した自立発電法は意外と知られていません。太陽光があれば、停電期間中でも電力を得る事が可能です。その方法を手短に書いてみます。

 

2.自立運転モードへの切り替え方

家庭の屋根などに設置されたソーラーパネルは電力会社の電力線とつながっていて、動作様式を変更しないと自立運転ができません。此処で言う自立運転とは、ソーラーパネルで得られる電力をそのまま家庭で使用する運転法です。太陽が出ている限り、停電でも100ボルト電源を1.5kWまで使用できます。ちょっと曇っていても家電製品なら動くと思います。テレビ、ラジオ、照明、炊飯器、洗濯機など使用例があります。また懐中電灯,携帯,PCやエネループなど充電器具への電力供給も可能です。

この場合電力会社との接続を切断する手順を踏まないと太陽光電力が得られません。以下は京セラの5.5kWの容量のソーラーパネルの例です。どのメーカーでもだいたい同じですが、取り扱い説明書を参照してください。(各メーカーの自立運転法へのリンク参照

こちらにも詳細な設定法と活用法が掲載されています。(太陽光発電の賢い使い方-停電災害時の自立運転コンセントの活用-環境省。特定非営利法人 太陽光発電所ネットワーク) http://www.env.go.jp/earth/info/pv_pamph/full.pdf

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直流・交流変換を行う制御盤(パワーコンディショナー)

太陽光発電の制御盤です。現在2.9kW発電中です。この中の1.5kWまで自立運転で取り出すことができます。

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制御盤の自立コンセント               制御盤と室内・電力会社の回線を接続するブレーカー

制御盤の右横に自立コンセントが付いています。ここから電力を取り出せます。右はブレーカーボックスです。
これは屋内などに設置されています。

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通常運転のブレーカー位置(ON)               自立運転の最初のステップ。制御盤の電源OFFに。

ブレーカーはONになっています。通常運転です。これから自立運転に切り替えます。まず太陽光発電の制御盤本体の運転ボタンを押すと通常運転が停止します。この時液晶表示は「.」のみとなっています。

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自立運転時のブレーカー位置(OFF)               自立運転時の液晶表示

ブレーカーをOFFにします。これで電力会社との接続が切れます。そこで本体パネルの運転ボタンを押します。液晶表示には「・・・」と表示されます。これが自立運転モードです。太陽光発電をそのまま100ボルトで取り出せます。

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自立コンセントから100V電源を利用している例    通常運転への復帰。まずは制御盤の電源OFF

自立コンセントに照明器具を取り付けてみたところです。点 灯しています。なお自立運転ではこのコンセントからのみしか電力を取り出せません。必要なら延長コードを用意します。右の写真は通常モードに復帰する最初の手順です。灯具を抜いて運転ボタンを押し制御盤の動作を停止させます。

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ブレーカーをONで電力会社との接続           制御盤の電源ONで再起動

ブレーカーを入れ電力会社の回線と接続します。その後制御盤の運転ボタンを押して再起動します。300秒のカウントダウンが行われ、通常運転に復帰します。このように自立運転するためには一旦電力会社との接続を切り、太陽光システムを独立させないと機能しません。

 

3.停電時と通常時の運転様式の違い

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上のイラストは太陽光発電のシステムを簡略化して図示したものです。通常時と停電時の電気の流れを示しています。停電時のコンセントが装備されていないケースもあります。導入時に確認が必要です。余剰の電力は電力会社に買い取ってもらうシステムです。また夜間の電力は安く設定されているので、オール電化・蓄熱システムを導入すると、より効率のよいシステムを組むことができます。

 

 4.通常運転

通常は電力会社と回線がつながっていて、自立運転はできません。太陽光発電で余った電力は売るシステムです。

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左上は2011年3月13日の発電グラフです。モニタで発電状況がわかるようになっています。最大発電5.5kWの設備ですが、ピーク時に3.2kW発電しています。夏の晴れた日はmax近くになります。1日の発電21kWh, 消費29kWhで消費電力の72%を自給しています。昼は消費するよりも多くの電力を発電するので、余剰分(黄色)は売電しています。右は3月14日のグラフです。やや曇りです。2007年からの通算発電量は約1.8万kWhです。

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これは2008年度の1年間の経過表です。年間発電4840kwh, 消費7720kwh, 自給率62%です。

【年間発電量の期待値】
太陽電池容量1kwシステムあたりの年間発電量は約1000kwhといわれます。これはパネルを真南に向け水平に対し30度の仰角を与えた場合ですが、当システムは家屋の配置、風の影響を考慮し、安全のためやや東より仰角15度です。そのためベストの統計値から期待される値(5.5 x 1000kwh=5500kwh)に比べて発電量が12%程低くなっています。

【年間消費電力の平均値】
1世帯あたりの年間総消費電力量は5500kwhとされています。当システムでは7750kwhと40%ほど高くなっています。これには色々原因が思い当たりますが、落とすのは容易ではありません。勿論巨大なAVシステムを運用しているのはひとつの要因です。その分太陽光で自助努力している事になります。事実、単純に太陽光発電量を差し引くと、消費7720kwh-発電4840kwh=2880kwhであり、年間電力消費量としては一般家庭平均の40%と十分低い値です。

参考)JPEA太陽光発電協会:http://www.jpea.gr.jp/11basic05.html

 

5.最後に

太陽光発電は初期投資に費用がかかり、現状では20年以上経過ないと経費を回収できません。家庭への普及もいまひとつです。今回記載したように停電時に活用できますが、日がないとダメだという制限があります。今後蓄電池の高性能化や燃料電池など新たな機器が開発されれば、もっと柔軟に活用できるかもしれません。

災害時に使えるかどうか疑問ですが、何かの参考になれば幸いです。もし使えれば大きな助けになります。なおこの状態でAVシステムを動作させることもできます。機会があれば電力会社との音質、画質の比較など掲載してみます。

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Monolith Theater 屋根で稼働中の太陽光パネル(5.5kW)

 

 6.主要メーカーへのリンク(自立運転法)

              

kyosera_logo 京セラ http://www.kyocera.co.jp/solar/news/jiritu.html
sharp_logo シャープ http://www.sharp.co.jp/sunvista/jiritsu/
mitsubishi_logo 三菱 http://www.mitsubishielectric.co.jp/service/taiyo/jutaku/jiritsu/index.html
sanyo_logo サンヨー http://jp.sanyo.com/solar/images/110317.pdf
toshiba_logo 東芝 http://www3.toshiba.co.jp/sic/h-solar/attention/20110314_01.htm
omron_logo オムロン http://www.green-automation.omron.co.jp/product/kp40h/pdf/kp40h_kp55f-n_kp-cm_set_sgte-609e-1.pdf
suntech_logo サンテック http://www.suntech-power.co.jp/news/2011/031563.html
solarfrontier_logo ソーラーフロンティア http://www.solar-frontier.com/jp/family/merit/emergency.html
hst_logo ホンダソルテック http://www.honda.co.jp/soltec/HST_jiritsu_unten.pdf
nagasu_logo 長洲産業 http://www.choshu.co.jp/modules/information/index.php?page=article&storyid=6


この記事は2011-03-20に更新しています。初稿に加えた重要な変更箇所は赤で記載。

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