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i-RAM
 PCIカードにDDR memoryを挿して、記憶領域として使用できる周辺機器が発売されました。一枚につき最大4GB。2枚で8GB。通常のハードディスクとして認識されるので、色んな使い方ができます。ここでは、動作を検証しながら、OSをインストールして、ハードディスクレスのユニバーサルプレーヤーを製作してみました。静音にして高速な動作は魅力的です。

このページの内容とリンク upload 2005.10.09 last update 11.27
1.i-RAMの製品概要

2.nForce SLIでのインストール (PC2のページから一部編集再掲)

    2-1 i-RAMのインストール (x64 Windows XP/PC2)
    2-2 i-RAMとハードディスクRAID 0とのベンチマーク比較
    2-3 i-RAMとハードディスクRAID 0のdual boot

3.ICH7Rでのインストール (DVD-PC1, 2005.10.09)

    3-1 i-RAMのインストール (x64 Windows XP /DVD-PC1)
    3-2 ICH7RでのStriping ( RAID 0 x64 Windows )のベンチマーク
    3-3 i-RAMのインストール (x32 Windows XP sp2 /DVD-PC1)
    3-4 ICH7RでのStriping ( RAID 0 x32 Windows XP sp2)のベンチマーク

4.i-RAMの動作検証とベンチマークのまとめ

    4-1 Summary of operation verification and bench mark results of i-RAM
    4-2 安定性(8時間のシャットダウンでデータ消失) 2005.10.20
    4-3 安定性(30日間の使用感)2005.11.20

    
5.i-RAM を使用したネットワークユニバーサルプレーヤー
(DVD-PC1)
    
    
5-1 ハードディスクレスシステムの音質
    5-2 ハードディスクレスシステムの画質2005.11.27update

6.最終ベンチマーク(HDBENCH) 2005.11.27update

7.このページのまとめと感想 2005.11.27update

参考:今回使用したAVシステムとチラー冷却システム図


関連ページ:

    視聴したAVシステム、シアタールーム
    i-RAMの冷却:チラー水冷冷却システム(HTH System)
    

 1.i-RAMの製品概要
 
 i-RAMはPCIカードで、4つのメモリースロットを備えている。ここにDDRメモリーを挿すと、ハードディスクと同じ働きをする。ハードディスクと違うのは、動作速度が速いこと。また基本的に揮発性のメモリを使う事。しかし、可動部分がないので、ノイズも少ない。耐久性も高いかもしれない。新しい考え方に基づいた製品なので、安定性、互換性や対応機器に不安はあるが、これを使うとハードディスクなしでPCが動作する。i-RAMを使用して、ユニバーサルプレーヤーを製作してみた。
i-RAM GC RAMDISKの仕様 (GIGABYTEのサイトから引用)
電源 PCIスロット(PCI2.2準拠)
インターフェース シリアルATA
メモリースロット 4
メモリータイプ Unbuffered/ 184pin DDR400/333/266/200(non-ECCのみ)
最大メモリー搭載容量 4GB
メモリー高さ 最大4.2mm
バックアップバッテリー 1600mAhリチウムバッテリー
バックアップ時間 最大16時間(使用用途やシステム環境によって異なります)
サポート チップセット
(BASEモード)
(2005/9/29現在)
intel:ICH7/ICH7R/ICH6/ICH6R
VIA:8237R
SIS:964/965L
NVIDIA:nForce4 SLI/nForce4 4X/nForce4 SLI-Intel Edtion+MCP04
ULI:M1689
サポート チップセット
(RAIDモード)
(2005/9/29現在)
intel:ICH7R/ICH6R
SIS:964/965L
寸法 220(W)*104(H)mm
添付品 i-RAM、1.5Gb/s SATAケーブル、マニュアル、CD

 インターフェイスはSATA。最大4GBという容量はシステムをインストールするのには微妙。RAIDのStripingを利用して、2枚で8GBのハードディスクを構築すれば、やや余裕が出る。

 i-RAMでRAIDを構築するには、現段階ではチップセットに制約がある。PC2で使用しているnForce4 SLIはRAIDをサポートしていない。IntelのICH7RやSISのチップセットはサポートしているようだ。OSに関しては特に記載はない。ここではnForce4 SLIのBASEモードと、ICH7RのRAIDモードで動作させてみた。RAIDを構築した経験があれば、インストールの難易度は高くない。

 この製品にシステムやデータを置いておく場合、注意すべき点が一つある。それはバックアップ電源。使用し始めてまだ日が浅いが、安易に電源を落とすと、データを失う危険性がある。セットアップ初期に動作不良を起こしたが、電源確保が最大の問題と感じる。この点に留意したその後は、動作不良はない。現状では、電源を落とさず使用できる環境で使用するほうが無難。(2005.10.09)
  2.nForce SLIでのインストール

    2-1 i-RAMのインストール (x64 Windows XP/PC2)
    2-2 i-RAMとハードディスクRAID 0とのベンチマーク比較
    2-3 i-RAMとハードディスクRAID 0のdual boot


 Asus A8N SLI Deluxeでi-RAMを動作さてみた。RAIDモードに対応していないので、BASEモードを使用した。(添付のCDやネット上で得た数種のx64用F6RAIDドライバーを試用したが、RAIDは動作しなかった)
2-1 i-RAMのインストール (x64 Windows XP/PC2)

使用環境
x64 WindowsXP
i-RAM (CORSAIR/VS1GB400C3 x4) x2
ASUS A8N SLI Deluxe(Bios1013)
Athron64 3500+
512*2Memory, 6800ULTRA(ELSA)*1

M-AUDIO DELTA1010LT(driver:x64version),
Optical drive: Plextor PX-716A、HDDなし。
Case: Silverstone LC01


 Asus A8N SLI DeluxeにはPCIスロットが3つある。i-RAM2本とサウンドカードですべて埋まる。i-RAMの幅は挿すメモリーによる。CORSAIR/VS1GB400C3を使用すると、1スロットよりも数ミリ大きくなる。写真では綺麗にインストールできているように見えるが、両端のi-RAMは、若干傾いている。排熱も悪そう。i-RAMのSATA端子はマザーのSATA1と2に繋いだ。
 
この状態でBIOSを立ち上げると、2枚のGIGABYTE i-RAMは、First SATA MasterとSecond SATA Masterとして認識される。以降、x64システムのインストールは、通常と同じ。特に困難はなかった。ちなみに、添付のNVIDIA IDE Utility(Rev1.0) CDのRAIDドライバーを使ってみたが、RAIDを構築できなかった。

Sandra2005では、ハードディスク(C:) (E:)として、両方ともに4GBと表示される。


 システムインストール後の容量。ここでは、ひとつのi-RAMの容量は3.98GBと表示され、システムを中心とするプログラムの使用領域は3.45GB。Geforce6800UltraやDELTA1010LTのドライバーはx64用で問題なく動作する。チップセットドライバー等を含め、インストールに当たって特に障害はなく、すんなり終了した。

 動作はさすがに速い。起動は20秒台。x64のハードディスクRAIDでも速かったが、i-RAMにすると、体感速度が格段に違う。ブラウジングや通常のファイル操作は、モニタ表示がギリギリ追いついている印象すらある。マルチメディア系もストレスがない。

2-2 i-RAMとハードディスクRAID 0とのベンチマーク比較

 もともと使用していた、Silicon ImageのハードディスクRAID 0のStripingとの速度の比較を行った。HDBENCHとHD Tuneで比較してみた。ハードディスクは、 Barracuda 7200.7 SATA NCQ (ST3160827AS) 160 GB 7200 rpm, Seek time8.5 ms avg, SATA 1.5Gb/s というスペックのものを、2本使用した。これをSilicon ImageのRAID 0 に設定。システムは同じWindowsXP x64 professional Edition。容量は320GBになる。他の機器は同じ条件で、i-RAMとハードディスクのStripingSATA端子を挿し替えて比較した。
【HDBENCHによる比較】
 i-RAM (C:)とi-RAM (E:)の結果
ハードディスクRAID 0の結果
【HD Tuneによる比較】

 i-RAM (C:)の結果


ハードディスクRAID 0の結果

いずれのベンチマークでもi-RAMの結果が上回っている。
2-3 i-RAMとハードディスクRAID 0のdual boot
左の2つのSATAはSilicon Image ハードディスクRAID Striping、右の2つはi-RAMのSATA

 i-RAMのシステムとSilicon ImageのハードディスクRAIDシステムは、切り替えて使うことができる。二つのシステムはbiosで切り替える。
3.ICH7Rでのインストール (DVD-PC1, 2005.10.09)

    3-1 i-RAMのインストール (x64 Windows XP /DVD-PC1)
    3-2 ICH7RでのStriping ( RAID 0 x64 Windows )のベンチマーク
    3-3 i-RAMのインストール (x32 Windows XP sp2 /DVD-PC1)
    3-4 ICH7RでのStriping ( RAID 0 x32 Windows XP sp2)のベンチマーク

    

 i-RAMの特徴はそのスピード。システムをインストールして、スピードを追求するなら、やはりRAID。更にStripingをすれば8GBまで容量を拡張できる。1枚4GBのBASEモードでは、システムをインストールするとギリギリの容量だ。ICH7Rでstripingを行い、i-RAM RAID モード 8GBで使用してみた。

3-1 i-RAMのインストール (x64 Windows XP /DVD-PC1)

【使用環境】
x64 Windows XP
i-RAM (CORSAIR/VS1GB400C3 x4) x2
Intel D955XBK , Intel Pentium4 660
Memory,OCZ:PC2-5400:512*2, X850XT(Sapphire),ATI Cataryst5.9
(x64driver)
Onboard HD Audio,
M-AUDIO DELTA1010LT(driver:x64version),
Optical drive: Pionner A08J、HDDなし。
Case: 自作アルミケース、
オリジナルチラー水冷HTHsystem (CPU20℃、i-RAM25℃)

 DVD-PC1は空冷と水冷による冷却システムを完備している。i-RAMの温度上昇が気になるので、DVD-PC1で使用してみた。メモリの表面温度を計測したが、平均25℃付近で動作した。
Intel D955XBK.. ICH7RとSilicon Image のSATAコネクタを備える。PCIスロットは3本。i-RAMをインストールにあたって、SATAコネクタやsouth chipとの位置関係は問題ないようだ。
CPU ,NorthChip, VGAカードはすべて水冷化した。i-RAMはケースのHTHsystem空冷(オリジナル)で室温以下に下げる事もできるが、今回は室温での維持に留めた。i-RAMの緑のLEDが点灯し、フル充電している事を示している。手前のカードはRME HDSP9632。これはx32の時のみインストール。x64のドライバーはない。
ICH7RでRAID Striping構成を行うと、計6.98GBとして認識される。システム使用領域は5.39GBと表示される。

Sandra2005sp2では7GBと表示される。こちらは1/4以上が空き領域。
Intel Matrix Storage Utilityでは上のように2枚のi-RAMがVolume0として認識される。
 RAID インストールにあたって、特に問題はなかった。RAID ドライバー、チップセット、LANドライバーなどはすべてIntel siteから最新版をダウンロード。BIOSも最新のものに書き換えた。一般的にIntel系は、AMD,NVIDIA系に比べると動作が遅く感じるが、x64ではそう気にはならない。
3-2 ICH7RでのStriping ( RAID 0 x64 Windows )のベンチマーク
【HDBENCHによる比較】
x64 ICH7R RAID 0
x64 nForce4 BASICモード(再掲)
【HD Tachによるベンチマーク】
HD Tuneは動作しなかった。GIGABYTEのサイトには、このHD Tachによるベンチマークデータが例示されている。それよりも若干低い結果となった。

基本的な動作は問題ない。WinDVD7も動作する。しかし、オンボードサウンドがあまりよくない。光接続でマルチチャンネルを聴いてみたが、やや低域のしまりがない。M-AUDIOは動作する。RMEのカードが対応していたら、このままのセットアップで問題ない。RMEで対応しているものはFF800だけに限られる。HDSP9632のドライバーは、RMEのnews groupでも議論されているが、メーカーの反応が芳しくない。x64は早々にきりあげて、x32でHDSP9632をインストールしてみた。
3-3 i-RAMのインストール (x32 Windows XP sp2 /DVD-PC1)

【使用環境】
x32 Windows XP pro sp2
i-RAM (CORSAIR/VS1GB400C3 x4) x2
Intel D955XBK , Intel Pentium4 660
Memory,OCZ:PC2-5400:512*2, X850XT(Sapphire),ATI Cataryst5.9

RME HDSP9632 (AES/EBU digital out),
LAN HDD (TeraStation:1テラバイト)
Optical drive: Pionner A08J、
Case: 自作アルミケース、
オリジナルチラー水冷HTHsystem (CPU20℃、i-RAM25℃)

【Software】
Win DVD7 Platinum, DVD Decryter, Daemon tools, Lilith, WMP10(WMV-HD),
High Vision streeming Video (Internet)

通常のWindows x32バージョンを使用した。一般的なデバイスドライバやソフトウエアがインストールできる。ハードディスクレスのユニバーサルプレーヤーとしてセットアップしてみた。基本性能を確認するために、主にOptical Driveからのディスク再生を視聴したが、ネットワーク上にあるハードディスクのstorage multimedia dataも再生してみた。
使用領域は5GB。やはり3/4ほどを占めている。

3-4 ICH7RでのStriping ( RAID 0 x32 Windows XP sp2)のベンチマーク
【HDBENCHによる比較】
x32 ICH7R RAID 0 /i-RAM
x64 ICH7R RAID 0 (再掲) /i-RAM
x64 nForce4 BASICモード(再掲) /i-RAM

【HD Tune によるベンチマーク】
x32 ICH7R RAID0 /i-RAM
x64 nForce4 Basic mode /i-RAM (再掲)
【HD Tach によるベンチマーク】
x32 ICH7R raid 0 /i-RAM

x64 ICH7R RAIDに対しても、またnForce4 HDD RAID に対しても、遜色ない結果。これはGIGABYTEのサイトにある、i-RAMを2台使用したGA-8I955X Royal でのHD Tachの結果と比べると、パターンは違うが、計測値はほぼ一致している。この条件ではこれ以上の性能を追求するというよりは、安定的な動作と高品質なメディア再生の方に興味がある。

4.i-RAMの動作検証とベンチマークのまとめ

     4-1Summary of operation verification and bench mark results of i-RAM
OS
install media
motherboard CPU OS controller HDBENCH
(Read)
HD Tune
(MB/sec)
HD Tach
(MB/sec)
HDD Asus
A8NSLI Deluxe
AMD
3500+
x64
XP
Silicon Image RAID 0 102297 85.2 not examined
i-RAM nForce4 (Base mode) 139319 126.6 not examined
Silicon Image(RAID mode) OS installation impossible
nForce4 (RAID mode)
Intel D955XBK Pen4
660
ICH7R (RAID mode) 192481 not worked 136.1
x32
XPsp2
198065 113.3 144.3
Silicon Image
(RAID mode)
worked but not recorded

The cause in which OS was not able to be installed with i-RAM RAID mode of Asus(nForce4) might be F6RAID driver, though it is not in the support chipset list of the manufacturer. In this case, BIOS configured RAID. Basic software such as BIO and the chipset drivers downloaded and used all the latest versions on the net. Reliability is uncertain though the reproducibility of the data of each bench mark program is good. It is x64 nForce4(Base Mode) that a virtual speed is the fastest including the installation time. The start time was also extremely high-speed: about 20 seconds.



 メーカーのサポートチップセットリストにはないが、Asus(nForce4)のi-RAM RAID modeでOSがインストールできなかった原因は、F6RAIDドライバーかもしれない。この場合でも、BIOSはRAID構成を行う。BIOSやチップセットドライバーなど基本的なソフトウエアは、すべてネット上で最新版をダウンロードして使用した。それぞれのベンチマークプログラムのデータの再現性はよいが、信頼性は不明。インストール時間を含め、体感速度が最も速いのは、x64 nForce4 (Base Mode)。起動時間も20秒台と極めて高速だった。


4-2 安定性(8時間のシャットダウンでデータ消失) 2005.10.20update

 使用し始めてから10日間、DVD、CD、ストリーミングなど様々なメディアを再生してみたが、特に問題はなさそう。使用しないときは、スタンバイ(BIOSはS1)で終了していた。この間、充電を示す緑のランプは点いたりオレンジになったり。
 
 試しに約8時間、Windowsから電源を切ってみた。案の定、立ち上がらなかった。BIOSは2枚のハードディスクとして認識するが、RAIDは構成されていない状態。もちろんOSも消失していた。


 事前に、HD革命back upで用意しておいたブータブルCDで、RAID0でリカバリーしてみた。しかし、これは時間がかかる。BIOSでのRAID構成と、F6RAIDドライバーを入れる以外は、ほとんど手がかからないが、今回sectorのrewriteが一回あったので長かった。所要時間は約1時間。
Rewriteがなければ、30分程度。リカバリー後は元に戻る。
4-3 安定性(30日間の使用感)2005.11.20update

【使用環境】
x32 Windows XP pro sp2 : i-RAM (CORSAIR/VS1GB400C3 x4) x2
Intel D955XBK , Intel Pentium4 660
Memory,CFD DDR2-800(PC2-6400)1GB:D2U800CZT-1G/Mx2
,VGA: X850XT(Sapphire),ATI Cataryst5.10

Sound: RME HDSP9632 (AES/EBU digital out)
Optical drive: Pionner A08J、AS Power ER-2750A
Case: 自作アルミケース、
オリジナルチラー水冷HTHsystem (CPU20℃、i-RAM25℃)


 本格的に使用し始めてから、一ヶ月が経過した。使用しないときはスタンバイで終了している限り、データーが消えることはないようだ。15分のシャットダウンには耐えた。
 動作は速く、きびきびとしている。たとえ電源の不安があったとしても、ハードディスクに戻るのは難しいくらい快適。ユニバーサルプレーヤーとしても、問題なく機能する。メモリーはDDR800を使用してみたが、HD関連ベンチの結果はそれほど変わらない。
5.i-RAM を利用したネットワークユニバーサルプレーヤー(DVD-PC1)

 PCが非常に身軽になったのを契機に、再生データの一部をLAN上に移した。速度的には十分だと思うが、品質が問題。インターネット経由のストリーミングに関しては、ハイビジョンデータは申し分ない。ただ、ソフトウエアがふんだんにあるわけではない。TeraStationはデータの自動バックアップ用として使用してきたが、今回動画データを移して再生してみた。i-RAMのみで動作するDVD-PC1で再生した。


 iRAM ネットワークプレーヤーの音質と画質2005.11.27update
【使用環境】
x32 Windows XP pro sp2 : i-RAM (CORSAIR/VS1GB400C3 x4) x2
Intel D955XBK , Intel Pentium4 660
Memory,CFD DDR2-800(PC2-6400)1GB:D2U800CZT-1G/Mx2
,VGA: X1800XT(Sapphire),ATI Cataryst5.11

Sound: RME HDSP9632 (AES/EBU digital out)
Optical drive: Pionner A08J、AS Power ER-2750A
Case: 自作アルミケース、
オリジナルチラー水冷HTHsystem (CPU20℃、i-RAM25℃)

インターネット接続とルーター・ハブ
     Bフレッツ ファミリー100 → NEC AtermWR7800H/TE (100BASE-TX)
     → スイッチングハブ:Corega CGSW58GTP1000(
1000BASE-T) 
     
→ LANHDD, PCs
LANHD:リンクステーション、テラステーション
5-1 ハードディスクレスシステムの音質

 LANHDからの音楽2chデータ再生時のトラフィック。1Gbpsで接続している。断続的にデータが送信されるが、ピークは再生開始時。再生中は10Mbpsに達していない。
PlayerはLilith。Kernel Mixerは経由せず、ASIOで再生した。
サウンドカードRME HDSP9632のMixer。AES/EBU出力。

 HDD RAID10 にシステムを入れていたときとの比較になる。高域に誇張感がない。おとなしい音質。レンジは十分のびている。中低域はあまり変わりがない。周波数バランスがかなり変わったので、フロント3チャンネルマルチアンプドライブのチャンネルデバイダー高域800Hz以上を、2dB上げた。中域は1dB下げた。中域と低域の分割周波数を50から10Hz上げて、60Hzとした。結果的に、中高域の芯がしっかりとして、かつ艶がある良質な音になった。オーディオ的には高い評価。もともとHDSP9632は、高域のレンジを正確に表現できるカード。素直にデバイスの変化を出していると思う。

 マルチチャンネルもかなり変化した。サラウンドサイド、サラウンドバックの音量があがり、音数が多く感じる。特にサラウンドバックの中低域の音量が上がった。サラウンドバックはVX-700の設定で2dB下げた。

 周辺機器の構成を変えると音質が変化することも多いが、今回の変化は大きいほう。HDDがない事がどれほど影響しているかはわからない。今回はマザー、電源も変えているのでどれが影響しているかは不明。ただ、今までの自作機の中でも出色の音質。最近視聴した機器に例えると、Esotericに似た雰囲気を持っている。


        5-2 ハードディスクレスシステムの画質2005.11.27update
 今回は、周辺機器を一新しているが、ビデオカードも変更した。X1800XTでAVIVOの機能を使用した。PC全体のパフォーマンスが上がっているので、ビデオカードがどれだけ影響しているかは不明だが、質の高い動画だった。特に動画の滑らかさと階調表現が秀逸だった。市販専用機を見ているような画像の安定感があるのも特徴の一つ。

画質評価の記事はこちら。
ネットワークでの動画データのトラフィック。音楽データと異なり、10Mbpsが常時転送されている。
6.最終ベンチマーク(DVD-PC1) 2005.11.27


CPU(Intel 660)は10%over clock、memoryはPC2-6400、VGAはX1800XT、HDDはi-RAM
Monitorは1920x1200(32bit)DVI

7.このページのまとめと感想 2005.11.27


 約2ヶ月間使用した。この製品の大体の感触はつかめたと思う。現時点でのまとめと感想を以下に記した。

i-RAMの美点

 i-RAMという既存のDDRメモリーを流用して、ハードディスクのように記憶領域といて使用できる製品を使用してみた。RAIDも構成できて、OSもインストールできる。PCの応答はすこぶる静かで速い。ユニバーサルプレーヤーとしてのパフォーマンスも良好。音質・画質とも今までにない品質に思える。今後このパフォーマンスから逃れるのは難しい。何としても使いこなす意欲に駆られる。

i-RAMの使いづらい点

 データー保持機能が、能書きどおりではない。個体差があるのかもしれない。RAIDで8GBという使用状況に問題があるのかもしれない。リチウムバッテリーは最大16時間持つとされるが、30分もシャットもダウンすれば、データーは消失する。そうなれば、OS再インストールを行わなければならない。通常はスタンバイ状態で終了せざるを得ない。

 またカードが大きいので、マザーボードによっては、他のデバイスと干渉する場合がある。PCIスロットを占有するので、他のPCIカードが使い辛い。幅もPCI 1スロットギリギリで他のカードと干渉することがある。RAIDで2枚のi-RAMが近接した場合、熱がこもり相当な発熱となる。PCIスロットに関しては、最近のマザーは減らす傾向にあるので、ますます工夫が必要になる。チップセットも対応してないものがある。nForce系は現時点ではRAIDに対応していない。

 つらつら書くと使いづらい点も結構あるが、やはりそのパフォーマンスには捨てがたい魅力がある。今後の改良や、新製品を期待したい。どういう形をとるにせよ、メモリーの価格から考えると、当分の間は高価な製品になりそうだ。今回は、このサイトの主旨からDVD再生用途として考えたが、なにもユニバーサルプレーヤーでなくともいいと思う。、Over Clockの限界に挑戦するのも面白いかもしれない。OSをインストールせずに、作業領域として使うのもいいと思う。
参考:今回使用したAVシステムとチラー冷却システム図
AVシステム図
HTHsystem (チラー冷却システム)