モノリスシアターロゴ
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PC2 and Other Parts (PC2とパーツの印象:AMD nVIDIA系)

 PC2は実験機として、パーツを入れ替えながら使用しています。気に入ったものだけ、DVD-PC1に移植しています。PCのパーツの入れ替えは、とても面白く、これだけで趣味になってしまいそうです。新製品が出ると、気になって仕方がありません。買っても意味のないモノに、衝動的に手が出てしまう事も、よくあります。

 PC2はできるだけ一般的な構成に留め、パーツの感触を探っています。一方、DVD-PC1は、思いついた事を大切に、大いにチャレンジしています。このページではPC2の構成や、色んなパーツの感想を、思いつくまま書いてゆこうと思います。
このページの内容

1.ケース SilverStone LC01
2. Windows XP Professional x64 Edition

   First install : WinDVD6Platinum, onboard ALC850
   Second install : NVIDIA DVD Decorder, M-AUDIO DELTA1010LT for PCI-X
   Sound card : ONKYO SE-90 PCI 2005.05.11
   i-RAM (GIGABYTE) 2005.10.03 2005.10.04update
i-RAMの新規別ページをアップロード。今後i-RAMに関する記事はこちら。 2005.10.10
 1.ケース SilverStone LC01

 市販品のケースは、ケース自作に、とても参考になる。良くできた工業製品は見事だ。特に採寸は真似できない。計算どおりの材料の切り出し、成型は最も難しい。また、ネジ一本、材料の使い方、どれをとっても、設計者の想いが表現されている。廉価版から高級品まで、これは共通する。

 市販品でユニークなケースも多くなった。特にホームシアター用途を想定した、オーディオやAV機器に雰囲気が似通った製品もある。Silver Stoneの印象を書いてみた。
シルバーストーンロゴ      
  LC01
SilverStone LC01正面

 非常にシンプルなフロント。スイッチの感触はやや軽めではあるが、押下感は良い。ブルーLEDの電源、HDDアクセスランプは輝度が高く、綺麗。フロントパネルは、上下二段に分かれていて、自重でゆっくりと開くタイプ。オーディオ機器によくあるメカニズムが採用されている。上は5インチ2つ、下は3.5インチのデバイス2つが操作できるような設計。ロゴは右下にあるが、見た目の大きさよりも、控えめに感じる。デザインのポイントは中央に走る水平のラインと両端の丸み。綺麗な工作で、アルミの質感が良く出ている。工作の精度は高い。全体的に上品な印象で、値段以上の高級感すら漂う。
SilverStone LC01背面

 背面もすっきりしている。開口部の採寸は正確。断面も丁寧な処理。ネジは殆どインチネジで、メネジ加工がしてある。アルミケースという謳い文句のものでも、ネジが磁性体のことが多いが、このケースも磁性体だった。すべてのネジは非磁性体と交換した。
SilverStone LC01内部

 上部の蓋を取り除いた写真。この状態でパーツを組み込む。中央の梁は製品では磁性体だったので、アルミレールを工作して交換した。寸法的に、自作ケースで自由な思いをしていると、市販ではぎりぎりの構成に感じる。エアフローの大きな流れは、右上から左下。ケースファンと電源ファンで排気する。吸入口は両サイドの前方にある。CPUは巨大なヒートシンクを持つクーラーを12センチファンで冷却。DVDDはプレクスター。VGAは6800ULTRA、Sound CardはRME96/8とWCM、DELTA1010LTを挿している。CPUはAthron64 3500+, マザーはASUS A8N SLI Deluxe (PC2)

 AV機器として、例えばAccuphese VX-700と並べてみても、あまり違和感がない。PCらしくない美しいケースだ。ただ、側版、天板など1.5mmアルミで作られている。面積が広いため筐体の剛性は高くない。またドライブベイのダンプも十分でない。これから、音質や画質を参考にしながら、アルミ板の交換や補強に入る予定。
2.Windows XP Professional x64 Edition 
64ビットバージョンにWinDVD6をインストールしてDVD再生を行ってみた。サイトを回って、ドライバを探し、OSインストール後、WINDVDの絵が出るまで約二時間。ドライバ探しに時間がかかったが、思ったより難関はなかった。体感反応速度は上がって、軽快に感じる。もう元に戻れない。一般的に操作する部分は32bit版とほぼ同じなので、多分、32bit版からのupgradeの便宜が図られると思う。
First Install
WinXPpro x64 パッケージ DVDのパッケージに収められたROM。これはバンドル版。まずは、正しくインストールできるかどうかが問題だが、OSを変えて、絵や音がどうなるかも面白い。

 Driverは、64bit対応になっていないと動かない可能性がある。CPUはAthron64 3500+MotherbordはAsus A8N SLI Deluxe。PC2にインストールした。Asusのサイトで、64bit対応のchipset driver, Realtec のサイトからonbord sound driver (ALC850,v5.10.0.582.0), またNVIDIAのサイトからVGA driver (v71.84)をダウンロードした。RME, DELTA, ONKYOには、対応と明記したdriverは見当たらない。
64bit版に必要なドライバx64起動画面
 OSインストールの要領は、32bitと変わりない。淡々と終了。Chipset driver, Ethernet driver,ファイアーウォール設定をして、windows updateを行ったが、更新はなかった。更にVGA driver, sound driverの順にインストール。デフォルトでdirectX9.0cになっていた。

 ここでWMP10で、CDを聞いてみたが、問題なく動作。更にWinDVD6premium (ver. B06.071C00.23533.06.PBDTIH0S)をインストールした。インストール中に「32ビットがナントか」というコメントが出たが、無視して続けた。再生してみるとマルチチャンネルも、動画も問題なく再生できた。じっくり観ていないが、画質は32bitOSと変わりないように思える。

 オンボードALC850はあまり聴き込んでいないので、はたして以前と変わったかどうかは不明だが、思ったよりいい音がする。光よりも同軸のほうが良い。光はざらついた音がする。同軸もノイジーではある。痩せた音で温かみと厚みが不足している。音の縦方向の拡がりが薄い。再生周波数レンジも狭い。多分これが、PCをポンと組んだときの音だと思う。それでも、筐体の剛性も低く、内部にはファンもたくさんあり、Esoteric UX-3やDVD-PC1と比べるのが可哀想なくらいの悪条件にしては、健闘していると思う。

 RME96/8とONKYO SE-90PCIは、ドライバがインストールできない。これは「32bitだからダメ」とコメントが出る。メーカから対応ドライバがでるまでオンボードをじっくり聞いてみることにした。対策には事欠かない状況だ。

 とにかく、すべての操作が速く感じる。
2005.04.26
Second Install
RAID構成にするため、再インストールを行った。
前回(First install)と変えたのは以下のとおり。
Silicon Image RAID0 (Driver: Sil3114_64bit_1101) →SIPPD.infは編集改変。
Chipset Driver: nForce_6.25_WinXP64_international
NVIDIA DVD Decorder (Trial version)
M-AUDIO DELTA 1010LT for PCI-X (Driver:Delta_Ver_51_Final)

x64ドライバーを検索していたら、DELTAがベーター版を出していた。WINDVDは観たので、今度はnVIDIA DVD Decorderをインストールしてみた。DVDPlayerとしてのパフォーマンスは、すばらしかった。(画質の記事はこちら) (DELTAの音質の記事はこちら)
2005.04.29
Sound card 追加 ONKYO SE-90PCI
x64 用Envy24MTの beta DriverがVIAのページに存在する。

Envy24_Family_Drivers20041101SDV432b 64bit betaというファイルがそれ。
VIA Vinyl Envy24 controllers: MT/DT/GT/PT/HT-S ( Envy24GT Envy24HT-S Envy24MT Envy24PT )と記載がある。SE-90PCIはEnvy24MTなので動作するに違いない。但し、以下の記載もある。
This is a beta driver for Microsoft 64-bit AMD64 Operating systems for VIA’s Envy24 family audio controllers. Use this driver at your own risk - this is a beta package.

 Silicon Image RAID Driver と同じ要領でINFを書き換える。インストーラーが使用できないので、Driverの読み込みは、ハードウェアの追加で行った。Control panelはinstallできないが、CDではアナログ端子から、DVDは光端子からSPDIFが出力される。成功したかどうかは、サウンドとオーディオのプロパティ、デバイスマネージャで確認できる。

Envy24HF.INFとVIAUDOEM.INF

  [Manufacturer] %VIAMfgName%=Envy24HF, NTamd64
  [Envy24HF.NTamd64]
  [WDM_Envy24HF.NTamd64]
  [WDM_Envy24HF.NTamd64.Interfaces]
  [WDM_Envy24HF.NTamd64.Services]

マルチチャンネルもアナログも、音質はx32とあまり変わらないように思える。

Third Install
2005.10.03
2005.10.04update
i-RAM (by GIGABYTE)

1.i-RAMのインストール
2.i-RAMとハードディスクRAID0のベンチマーク比較
3.i-RAMとハードディスクRAIDのdual boot
4.i-RAMの音質
1.i-RAMのインストール
使用環境
x64 WindowsXP
i-RAM (CORSAIR/VS1GB400C3 x4) x2
ASUS A8N SLI Deluxe(Bios1013)
Athron64 3500+
512*2Memory, 6800ULTRA(ELSA)*1

M-AUDIO DELTA1010LT(driver:x64version),
Optical drive: Plextor PX-716A、HDDなし。
 i-RAMを使うと、ハードディスクなしにシステムがインストールできそうだ。HDDなしでユニバーサルプレーヤー構築を目指す。絵や音がどうかわるか楽しみだ。RAID0(Striping)を組んだほうが、容量に余裕があるが、まずは非RAIDで動作させてみた。WMPでCDを聴いてみたが、なんかとても上品。きっと気のせい(^^; 
視聴環境はこちら
i-RAM GC RAMDISKの仕様 (GIGABYTEのサイトから引用)
電源 PCIスロット(PCI2.2準拠)
インターフェース シリアルATA
メモリースロット 4
メモリータイプ Unbuffered/ 184pin DDR400/333/266/200(non-ECCのみ)
最大メモリー搭載容量 4GB
メモリー高さ 最大4.2mm
バックアップバッテリー 1600mAhリチウムバッテリー
バックアップ時間 最大16時間(使用用途やシステム環境によって異なります)
サポート チップセット
(BASEモード)
(2005/9/29現在)
intel:ICH7/ICH7R/ICH6/ICH6R
VIA:8237R
SIS:964/965L
NVIDIA:nForce4 SLI/nForce4 4X/nForce4 SLI-Intel Edtion+MCP04
ULI:M1689
サポート チップセット
(RAIDモード)
(2005/9/29現在)
intel:ICH7R/ICH6R
SIS:964/965L
寸法 220(W)*104(H)mm
添付品 i-RAM、1.5Gb/s SATAケーブル、マニュアル、CD

 発表時から予約していた。これはPCIカードで、DDRメモリを挿して使う。インターフェイスはSATA。最大4GBという容量はシステムをインストールするのには微妙。他のソフトウエアをインストールするのは更に苦しい。最終的にはRAID0と思うが、RAIDモードサポートチップセットにnForce4 SLIがないので、とりあえず、BASEモードで動作させてみた。


 このカードはマザーボードを選びそうだ。PCIスロット1スロット幅ぎりぎり。長さもかなりあるので、特にSATAのコネクタやサウスチップに干渉する場合もありそう。ELSA 6800 ULTRAと同じくらいの大きさ。ASUS A8N SLI Deluxeの場合は、かろうじてインストールできた。今回は上のようにオーディオカードを挟んで挿したが、かなり熱がこもる。
 ハードウエアをインストールして起動すると、BIOSは二つのハードディスクとして認識する。First SATA MasterとSecond SATA Masterの欄に、GIGABYTE i-RAMと表示されている。

Sandra2005では、ハードディスク(C:) (E:)として、両方ともに4GBと表示される。

 システムインストール後の容量。4GBぎりぎり。デフラグができない。システムでない方は、AVソウフトウエアをインストールした。8GBあれば、なんとかユニバーサルプレーヤーができそう。HDDがいらないのは、なんとも魅力的。

Geforce6800UltraやDELTA1010LTのドライバーはx64用で問題なく動作する。チップセットドライバー等を含め、インストールに当たって特に障害はなく、すんなり終了した。

 動作はさすがに速い。起動は20秒台。x64だけでも速かったが、i-RAMにすると、体感速度が格段に違う。ブラウジングや通常のファイル操作は、モニタ表示がギリギリ追いついている印象すらある。マルチメディア系もストレスがない。


2.i-RAMとハードディスクRAID0のベンチマーク比較


ハードディスクのStripingとの速度の比較が気になるところだ。HDBENCHとHD Tuneで比較してみた。ハードディスクは、 Barracuda 7200.7 SATA NCQ (ST3160827AS) 160 GB 7200 rpm, Seek time8.5 ms avg, SATA 1.5Gb/s というスペックのものを、2本使用した。これをSilicon ImageのRAID 0 に設定。システムは同じWindowsXP x64 professional Edition。容量は320GBになる。他の機器は同じ条件で、i-RAMとハードディスクのStripingSATA端子を挿し替えて比較した。

【HDBENCHによる比較】
 i-RAM (C:)とi-RAM (E:)の結果
 ハードディスクRAID 0の結果
Read, Write, RandomRead, RandomWriteいずれもi-RAMが上回っている。i-RAMは2枚挿しで、Basemode。Cドライブにシステムをインストールしている。

【HD Tuneによる比較】
i-RAM (C:)
i-RAM (E:)
HDD
RAID 0

これはかなり違う。i-RAMの優位性が際立っている。Transfer Rateでは、ハードディスクのRAID0はi-RAMの6割程度の値しか示さない。
3.i-RAMとハードディスクRAIDのdual boot

i-RAMのシステムとSilicon Image RAID 0のシステムを切り替えて使うことができる。BIOSで切り替える。まだ、i-RAMも不安があるので、このセットアップでしばらく使用してみることにした。

上のように左のSiliconImage RAIDとnForceのSATA接続端子に、それぞれ、HDD RAIDとi-RAM2枚を繋いだ。
Silicon Image RAIDのシステムを立ち上げる場合、BIOSのOnboard Device ConfigurationでSilicon SATA ControllerをEnabledにする。
更にBootのHard DISK DrivesでSCSIのハードディスクを先頭に上げる。

この状態で立ち上げると、ハードディスクRAIDにインストールされたシステムが立ち上がる。i-RAMは通常のディスクとして認識され、使用することができる。デバイスマネージャーでは、左のような表示になる。

i-RAMのシステムから立ち上げる場合は、Silicon SATA ControllerをDisableにすればOK。
4.i-RAMの音質

 CD再生を行ってみた。プレーヤーはWMP10。DELTA 1010LTからS/PDIF同軸出力を行った。劇的な変化はないようだ。が、上品な音になったような気がする。たぶん気持ちの問題。次回はDVD再生でのマルチチャンネルと画質を見てみる予定。

i-RAMの新規別ページをアップロード。今後i-RAMに関する記事はこちら。 2005.10.10